2010年12月1日水曜日

藤壺 KIKKO

クッション封筒です。


















特徴は、普段は通常の封筒のように薄く、物を入れた時にだけ内部のシートが膨らんでクッションになること。
膨らんでクッションになるシートは紙でできています。
つまり、分別廃棄の必要の無い、全て紙で出来たクッション封筒というわけです。
現在使われているクッション封筒の緩衝材の多くがポリエチレン等の石油製品です。
これを再製可能な素材である紙に代えることはできないだろうかと考えました。
切り込みを施した紙を緩衝材に使用する事は、食器等を購入した時に包む場合などで既に使われています。
薄い紙であっても、引き伸ばすことによって立体網目構造のクッションに
なる事はご存知のとおりです。




















下の動画のように「中にCDを入れる」という動作を、クッションの変形に利用したのです。
CDを押し込むと、中のシートが変形するのがご覧になれると思います。
















封筒にCDを押し込んだ様子を口の方から覗いてみます。
中のシートが変形しているのが確認できます。
ちょうど亀甲網のような六角形になっていますね。

















下のように封をしてしまうと、封筒を開封するまでクッションが変形状態を保ちます。
内部でのクッションの状態は立体網目構造、ちょうどエキスパンドメタルのようにかなりの剛性があります。
しかし弾性変形の範囲なので、封筒を開封するともとのシート状態になり、薄い封筒に戻ります。
















私自身、常々感じていたのがクッション封筒をストックしておく場合にかさばること、そしてあのプチプチくんの処理でした。
折り紙に代表されるように、「紙を変形させて物を作る」という文化が日本にはあります。
それを日常生活に取り入れる一例だと思っています。

この封筒は「KIKKO」という商品名で株式会社マルアイさんから発売されています。
内部のクッションが変形した状態が、ちょうど亀甲模様のように六角形になっているところから命名されました